『ついにiPadが有機ELディスプレイになる!?』
こんにちは。iPadオタクのとっかです。
有機ELディスプレイ(OLED)を搭載するのでは?と噂の次期「iPadPro」ですが、もし本当に有機ELになったら何が変わるのか気になりませんか?
ということで今回は、
・有機ELディスプレイのメリット・デメリット
・バッテリー持ちの違いは?
・なぜ有機ELになる必要性があるの?
などについてまとめてみました。
2024年春以降に発売されると予想されている有機ELディスプレイ搭載のiPadProですが、Apple公式の発表がされるまではあくまでも参考程度にご覧ください。
最新のiPadProはいつ発売されるの?
2024年の春ごろに新作のiPadProがリリースされると予測されています。
iPadProの発売周期はだいたい18か月になることが多いです。つまり、前回の発売(2022年10月)から1年半後の2024年4月ごろになる計算ですね。
ただし、次のモデルから12.9インチ→13インチに画面サイズが変わると予測されており、有機ELディスプレイも搭載するとなれば大きな技術刷新になるので発売が遅れる可能性も少なくないでしょう。
有機ELディスプレイになると何が変わる?【メリット・デメリット】
有機ELディスプレイになると、これまでのiPadProや液晶ディスプレイ、ミニLEDディスプレイと比べてどう変わるのか?どちらがより優れているのか?について簡単に紹介していきたいと思います。
画面の厚さ、軽さの違い
(引用元:https://www.lemmymorgan.com/oled-health-advantages-over-lcd/)
有機EL(OLED)は薄くて軽い!
従来の液晶ディスプレイに比べて厚み・重さを半分ほどに抑えられるのが有機ELの大きなメリット。
←従来の液晶ディスプレイ:有機ELディスプレイ→(引用元:https://www.futaba.co.jp/product/oled/feature)
有機ELはピクセル単位で自発光する仕組みのため、液晶やLEDバックライトを必要としません。
つまり、従来のLCD(液晶ディスプレイ)よりもOLED(有機EL)の方が薄く、重さも軽量化できるということですね。
例えば3.5インチのモノクロディスプレイの場合、液晶ディスプレイは約37g、有機ELディスプレイは約19gとなっています。
バッテリー持ちの違い
バッテリーの持続時間も有機ELディスプレイは優れています。
通常の液晶ディスプレイはバックライトを常に点灯させて、液晶分子によって光を制御して画像を表示する仕組みです。つまり、画面が暗い部分も常にバックライトを点灯させておく必要があるため、消費電力が発生してしまうのです。
一方で有機ELディスプレイはピクセル単位で自発光するため、バックライトが不要です。また、画面が暗い部分は光を消すことによって黒色を表現するのでiPadを「ダークモード」にするなど、設定によっても省電力化が可能です。
バッテリー消費は12.9インチのiPad Proと比べるとそこまで変わらない?
「通常の液晶ディスプレイはバックライトを常に点灯させておく必要がある」と言いましたが、既に12.9インチのiPadProは10,000個以上のミニLEDバックライトを搭載しています。(※Liquid Retina XDRディスプレイと呼ばれています)
これは有機ELほどではないものの、2,500エリア以上のエリアに分割されて光源を制御出来るため、12.9インチのiPadProと比べると消費電力にはそこまで大きな違いはなさそうです
※画像:https://www.apple.com/jp/ipad-pro/
画質の違い
有機ELは画面の暗い部分を消灯して、完全な「黒色」を表現することができます。そのためコントラスト比がめちゃくちゃ高く、画面が明るくクッキリとした映像を表示することが出来ます。
これが有機ELディスプレイならではのメリットと言えるでしょう。
実は既に12.9インチのiPadProは2,500以上のエリアに分割されたミニLEDバックライトを搭載しており、従来の液晶ディスプレイに比べると段違いのコントラスト比と鮮やかな色合いを実現していますが、それでも画素の1つ1つが自発光する有機ELには負けてしまいます。
「焼き付き」の起こりやすさの違い
有機ELディスプレイの弱点は、焼き付きを起こしやすいことです。
「焼き付き」とは、ずっと同じ画面を表示させ続けるとその画面の残像が残ってしまう有機EL特有の現象です。
有機ELディスプレイは、有機EL素子自体が発光するため、ある部分の素子が長時間発光し続けると、その部分の有機EL素子が劣化し、残像が残りやすくなってしまうのです。
有機ELディスプレイの製品を使う場合は以下のことに注意すると寿命を大幅に伸ばすことが出来ます
- 同じ画面をずっと表示しない
- なるべく明るさを下げる
- スクリーンセーバーを活用する
- ダークモードを利用する
有機ELディスプレイの製造技術は年々進歩しており、焼き付きの発生を抑える技術も開発されています。
iPadProのようなタブレットはパソコンなどと違って24時間電源を付けっぱなしで使うこともないと思うので、比較的焼き付きも起こりにくいデバイスと言えるでしょう。
ゲーム性能の違い
有機ELディスプレイは、画面の色や明るさを瞬時に変化させることができます。なので、液晶ディスプレイと比べると動きの速いゲームでも残像やカクつきなどを抑えることが出来ます。
とはいえ、ゲームに関してはディスプレイ性能で差が付くほどの違いはほぼ無いと言っても良いでしょう。
僕もプレイしているPCゲーム(ApexLegends、VALORANT、LoLなど)では反射神経やモニターの応答速度がめちゃくちゃ重要ですが、プロゲーマーのほとんどは液晶モニターを使用しています。
パネルの柔軟性や割れやすさの違い
有機ELディスプレイの方が通常の液晶ディスプレイよりも柔軟性があります。
新型iPad Proがどの程度折り曲げに強くなるかは分かりませんが、有機ELディスプレイはバックライトを必要としないため画面が薄く、曲げやすいといった特徴があります。
ちなみに曲面ディスプレイや折りたたみ式スマホのほとんどで有機ELが使用されていますね。
とはいえ有機ELは「曲がり」には強いものの、衝撃に対する耐久性や画面の割れやすさという点では通常の液晶ディスプレイの方が優れていることもあるそうです。
これはあまり一般的には知られていませんが、修理業者の目線から、有機ELは液晶パネルより割れやすいです。
と言うより、割れたときにより大きな被害になりやすいです。
液晶パネルのお客様は、多くの場合、割れてしまっても「ガラスが割れてしまって」や「液晶に線が入ってしまう」などのケースが多いですが、
有機ELの場合だと、一切映らなくなってしまったり、大きなにじみが発生してしまうケースが多々あります。
引用元:https://flash-agt.com/blog/tips/47599
有機ELディスプレイは軽さ、薄さが大きなメリットの1つなので、画面のガラスもそこまで厚くはありません。つまり、映像を表示するための大事な部分を守るパーツも少なく、被害が大きくなりやすいということです。
「パネルの柔軟性や割れやすさ」に関しては一長一短という感じですね。
視野角の違い
有機ELディスプレイは視野角の広さ、つまりいろんな角度から見たときの画面の見やすさがとても優れています。
通常の液晶ディスプレイでは画面を横や斜めから見たときに暗く見えたり、色味が変化してしまったりといった欠点があります。
ですが有機ELディスプレイならどんな角度から見てもキレイに映像が見れます。具体的な視野角はほぼ180度とも言われています。
いつも手に持って使うiPhoneと違って、iPadはどこかに固定したり大人数で画面を見ることも少なくないと思うので、有機ELディスプレイになって視野角が広がると大きなメリットになりそうですね。
値段の違い
有機ELディスプレイは液晶ディスプレイの製品に比べて高価です。
実際の価格はディスプレイのサイズや解像度によっても変わってきますが、一般的には1.5倍~2倍程度の差があります。
これは有機ELディスプレイの製造工程が液晶ディスプレイに比べて複雑で、生産コストが高いのでしょうがないことと言えるでしょう。
これまで約10~15万円だったiPadProも次の有機ELモデルからは20万円を超えてくるのでは?という予測もあるようです。
新型iPadProを選ぶ際には、この値上がりと有機ELならではのメリットを考えた上で、本当に買うべき価値があるのか?を決めていくと良いでしょう。
実はiPhoneは既に有機ELディスプレイを搭載している
「次世代iPadProは大きな技術刷新になる」と言いましたが、実はiPhoneは2017年発売の「iPhone X」から既に有機ELディスプレイに置き換わっています。
また、Apple製品にこだわらないのであればAndroidの有機ELタブレットも存在します。
つまり、「有機ELディスプレイ」自体はそこまで真新しい技術でもないということですね~。
上記のようにiPadProどころか普通のiPadよりも安く有機ELディスプレイのタブレットが手に入ったりするので、コスパはAndroidの方が良かったりします。
「綺麗な画質で映画が見たい」「サクサク動作でネットサーフィンがしたい」ぐらいの使い方であれば十分対応できるでしょう。
iPadProならではのメリット
ぶっちゃけ「有機ELディスプレイ」だけが目当てならわざわざ何十万円もするiPadProである必要はありません。
ですが、iPadが売れてる理由は他にも沢山あるのでいくつか紹介していきます。
①.スペック性能がめちゃくちゃ良い
現在の最新版iPad Proは、11インチ/12.9インチ共に「Apple M2チップ」を搭載しています。
M2チップというとノートパソコンの「MacBook Pro(2022)」や「MacBook Air(最新世代)」にも搭載されているCPUで、性能はPS5と同等以上。グラフィック性能も高いので動画編集なども出来るスペックです。
キーボードとマウスを繋げればノートパソコンのような使い方が出来るのが魅力ですね。
次のiPadProからは「M2」→「M3」チップになるかも?との噂もあるので、スペックは他のタブレットと比べて圧倒的と言えるでしょう。
②.カメラ性能が良い
iPad Proは、タブレットの中では最高クラスのカメラを搭載しています。
・12MP(1,200万画素)広角カメラ
・視野角125°の超広角カメラ
・自動手ブレ補正
・4Kビデオ撮影
上記の通りです。
iPhoneを使っているならカメラ性能が高いのであんまり気にしない部分かもしれませんが、安いAndroidなどをスマホとして使っている人にとってはかなり大きなメリットになると思います。
③.App Store アプリが使える
iPadはApple製品なので、App Storeが使えます。AndroidのタブレットではそもそもApp Storeが使えません。
有名なゲームだとAndroid向けのPlayStore/App Store両方で遊べることがほとんどですが、App StoreにしかないマイナーなゲームやアプリをインストールしたければiPadにしておきましょう。
まとめ
以上、次のiPad Proが有機ELディスプレイになったらどうなるか?というお話しでした。
ただでさえ安くはないiPadProが更に高額になるかも?ということで、個人的にはなかなか手が出そうにありません。
上記の通り、キーボード&マウスを接続してサブPCのように使ったり、超キレイな画面で映画鑑賞をしたい人向けなのかな?と思いました。
そこまで画質にこだわらない方や重たいゲームをしない人は安めのAndroidタブレットで我慢しておくのがオススメです。